美味しいお菓子とは?
美味しいお菓子とは?
皆さんにとっての「美味しいお菓子」とは?
ここでは私の専門の和菓子の美味しさについて話してみようと思います。
初めに和菓子の美味しさとは何でしょう?
味は勿論ですが、見た目、色彩、匂い、等にも美味しさを感じる要素があります。
人それぞれ感じ方、好みが違うように美味しさもそれぞれでしょうね。
お店でお客様が購入されていくお菓子を見ていると、本当に人の好みは多様なのだと思います。
しかし、季節によって売れ筋のお菓子もありますし、一年を通してよく売れているお菓子もあります。
季節商品としては、桜餅や柏餅は良く売れます。
これらは季節を感じられる美味しいお菓子ですね!
【あん】の美味しさとは?
ここでは個別の商品ではなく、和菓子の半分以上を占める”あん”の美味しさについて私が感じている
ことをお話します。
”あん”は、小豆を使ったものが主なものですが、他にいんげん豆や手亡豆を使ったりもします。
他にも芋であったり南京であったり、珍しいところでは玉葱と言うのも有りました。
ところで、和菓子屋さんの”あん”ってどこでも同じだと思いますか?”あん”を小豆から炊いて
作っている(自家製あん)お菓子屋さんはお菓子屋さんの一割にも満たないってご存知でしたか?
(粒あんを除く)
ましてや、白あんを自家製あんしているところは極・極少数です。理由は、色が白く上がらないことが
主な原因ですね。
もう一つ、煮上げた豆の皮を取り除き、残った”あん粒子”を水で”さらす”工程があるのですが、この
時に大量の水を使います。この水を浄化して流すのですが、この設備に大金が掛かります。
お菓子屋さんは零細企業が多く、したくっても出来ないのが現状です。
特に都市部のお菓子屋さんは、この傾向が強いですね。普通は製あん所から生あんを購入しています。
小豆を煮て皮を取り除いた生あんは、非常に腐り易く時間の経過と共に風味が損なわれます。
その為、砂糖を加えて”あん”にするのは時間との勝負です。この為、自家製あんの”あん”は美味しい
と言われています。
但し粒あんは殆どのお菓子屋さんは、自家製あんをしています。この理由は、さらす工程が無い為、
排水の問題がクリアできるからです。